休業補償
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 昨年12月、中国・武漢で発症が確認された新型コロナウイルスへの感染が、この2カ月ほどの間に、日本を含む約90の国と地域へと拡大している。

 そして、現在。すでに日本では、いつ、どこで、誰から感染したのか分からない症例が報告されるようになっており、新しいウイルスの感染が拡大してしまうか、収束できるかの瀬戸際になっている。

 できうるかぎりの感染拡大を抑えるために、国はスポーツ大会やイベントの中止や延期、全国の学校の一斉休校などを要請。企業に対しても、テレワークや時差出勤などを要請し、感染拡大のスピードを抑えるようとしている。

 未知のウイルスの出現は恐怖ではあるが、この間に分かってきたこともある。

日本の感染者の8割は軽症で
死亡者数も伸びていない

 3月5日12時時点の日本の感染者数(※1)は317人(チャーター便帰国者含む、クルーズ船乗船者除く)。このうち、有症者が287人。重症化して残念ながら亡くなった人が6人いる一方、無症状の人が30人、回復して退院した人が39人となっている。入院した242人のうち、半数の106人は軽症から中等症だ。

(※1)厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について」(令和2年3月5日版)。新型コロナウイルスの感染を調べるPCR(Polymerase Chain Reaction)検査に陽性反応を示した人の数。

 検査体制の強化により、PCR検査の実施人数は2日前より4093人も増加し、6777人となったが、感染者数が大きく伸びることはなく、死亡者数も前日と変わっていない。

 3月2日に発表された「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」の見解でも、「この一両日で明らかになったこと」として、「感染が確認された症状のある人の約80%が軽症、14%が重症、6%が重篤となっています。しかし、重症化した人も、約半数は回復しています」と報告している。

 重症化するのは、主に高齢者や基礎疾患(糖尿病、心不全、呼吸器疾患など)がある人、人工透析を受けている人、免疫抑制剤や抗がん剤などの投与を受けている人だ。

 ただし、見解では「症状の軽い人も、気がつかないうちに、感染拡大に重要な役割を果たしてしまっていると考えられること」「若年層は重症化する割合が非常に低く、感染拡大の状況が見えないため、結果として多くの中高年層に感染が及んでいると考えられ」るとしている。

 つまり、新型コロナウイルスの感染者が、他の人に感染させる可能性は症状の軽重に関係なく、肺炎などの重い症状が出ておらず、「いつもの風邪かな」と思う程度でも、周囲の人に感染させる可能性は否定できない。