ドナルド・トランプ米大統領は15日、上院の承認抜きに政府高官を任命するため、議会上下両院を休会させることも辞さない姿勢を示した。トランプ氏はホワイトハウスでの会見で、政府が新型コロナウイルスの感染拡大に対応するうえで重要な高官を休会任命できるよう、上下両院を正式に休会することを議会に要請した。上院では議員は地元に戻っているが、「プロフォーマセッション」と呼ばれる形式的な会議が開かれている。こうした会議は短く、数分で終わるケースもあるが、開催中は大統領が休会任命をすることができない。大統領の指名人事は通常、上院に承認される必要がある。トランプ氏は議員らが休会に同意せず、プロフォーマセッションをやめなければ、「私が憲法上の権限を行使して議会両院を休会させる」と述べた。「首都を離れながら、いかさまのプロフォーマセッションを実施するという現在の慣行は職務の放棄であり、この危機下で米国民には受け入れられない。彼らがしていることは詐欺だ」