新型コロナウイルスが世界で猛威を振るう中、債務救済を求めるアフリカの貧困国への対応を巡り、先進国と民間投資家、そして最大の債権国である中国の間で攻防が起きつつある。コロナ危機によるリセッション(景気後退)に直面する日米など先進国は、アフリカ諸国に対する債務支払いを免除することで、間接的に政府や銀行、契約業者など中国の債権者を助けることになると考え、救済に二の足を踏む。一方、中国は広範な返済免除の前例を作りかねないと懸念している。中国を含む20カ国・地域(G20)は、差し迫る危機を回避するため、貧困75カ国余りに対する政府債務の返済を今年は猶予することで合意した。中国外務省は13日、国際社会によるアフリカ諸国への協調的な債務救済プログラムの可能性について前向きに検討するとコメントした。