スマートフォンは既に私たちについて多くのことを知っている。しかし一部の研究者によれば、スマホは「訓練」すれば、私たちが発する音から新型コロナウイルスへの感染の有無を判別することもできるという。人工知能(AI)の研究者で構成する複数のチームが人の呼吸や咳(せき)、話し方から新型ウイルスへの感染を判別するのに役立つシステムの開発に向けて研究を進めている。特徴的な呼吸器の症状からより迅速な診断につながることも期待しつつ、感染者から音のサンプルを集めているところだ。スイス連邦工科大学ローザンヌ校で「Coughvid」というプロジェクトに取り組むトマス・テイジェイロ氏は新型ウイルスの患者には特有の乾いた咳の症状があると医師から聞き、ひらめいたという。