32歳の米国人になったつもりで考えてほしい。2009年春に大学を卒業したときには多額の学生ローンを抱えていた。社会の仕組みにそうするよう促されたからだ。社会に出てみると大恐慌以来の最悪の不況の真っ最中で、約束されていたプロフェッショナルの道に進むことができなかった。遅れを取り戻そうと10年間、必死に働き、もしかしたら結婚や車や住宅の購入、子どもを持つことを後回しにしたかもしれない。景気が順調だった今年初めにはやっと追い付いたと感じていた。そこに新型コロナウイルスが襲いかかった。あなたやあなたの友達は新型ウイルス自体の被害を比較的受けにくい一方で、今回の危機の間に仕事や賃金、健康保険を失う可能性は最も高い。当然のことながら、経済が早期に回復することへの期待は他の年代の人より低い。その結果、こうした事態を招いた政治的・経済的システムに対するあなたの不信感は深まった。