トランプ米政権は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を「戦争」に例えた。そのため、政府の借り入れ水準が第2次世界大戦以来の高さに達していることにそれほど違和感はない。米国で第4弾となる4840億ドル(約52兆円)の緊急経済対策は23日に下院を通過する見通しだ。超党派の非営利組織、責任ある連邦予算委員会(CRFB)によると、これで今年の財政赤字は3.8兆ドル、国内総生産(GDP)比で18.6%に達し、1945年以来の高水準になる。CRFBは政府の債務残高が2022年にはGDP比106%に達し、1946年に記録した過去最高水準に並ぶと予想している。ワシントンの一部でこれを懸念する声が出始めている。増大する債務は「この国の将来を脅かす」。ミッチ・マコネル上院院内総務(共和)は22日、こう語った。