「タンクトップ」や「ホリデー」といった単語はリラックスした夏のバーベキューを思い起こさせるかもしれないが、米石油業界に関しては嫌なことを連想させる。先週、米原油先物相場がマイナス40ドル近くまで下落し、エネルギー投機筋は大きな痛手を被った。原因は原油保管場所の不足だ。業界筋は既に、マイナス価格が近づいていることに気づいていた。米原油先物の受け渡し地点であるオクラホマ州クッシングでは、原油が「タンクトップ(タンクの上限)に接近」、つまり貯蔵能力の8000万バレルが使い果たされる時が近づいている。これを受けて石油生産者は設備投資を容赦なく削ってきた。長らく注目されている石油・ガス活動の指標であるベーカー・ヒューズのリグ稼働数は物語の一端しか語っていない。24日時点で米国での稼働数は前年から526基減少の465基となり、1-3月期(第1四半期)の平均を41%下回った。