イスベリア・シルバさん(66)は今春、ニューヨークシティマラソンに向けてトレーニングを行うはずだった。だがその計画は、同じ賃貸アパートの住民らとともに、来月から「家賃不払い」を働きかけるストライキへと変わった。シルバさんらスト主催者によると、ニューヨーク市クイーンズ地区にある17軒のアパートビルの住民は、大半が5月1日から家賃不払いのストに参加を表明している。「生活が一変した」。新型コロナウイルスの流行で、革製品の輸入ビジネスを廃業したというシルバさんはこう話す。近隣住民の多くは失業しているか、手元資金が枯渇している。ウイルスに感染している住民もいるという。「誰も好きでわざわざこんなことをやるのではない。必要に迫られ、家賃を支払わないのだ」