イランが先週、初の軍事衛星を軌道に打ち上げると、管制センターは歓声に包まれた。新型コロナウイルス感染予防のためにマスクを着用している者もいたが、頬に直接キスする者もいた。「神のおかげで、われわれは超大国になった」。イランの精鋭部隊「革命防衛隊(IRGC)」宇宙部隊のアミールアリ・ハジザデ司令官はその翌日、こう宣言した。4月22日、国営テレビはイランが宇宙へと足を踏み入れた瞬間を伝える一方で、それ以上のものも浮かび上がらせていた。おそらく欧米も射程圏内に入るミサイルの開発に転用できる技術だ。今回の打ち上げによって、イランが過去10年にわたり、ほぼ秘密裏に開発を進めてきた軍事プログラムの存在が明らかになった。米当局者や軍備管理の専門家によると、北朝鮮が歩んできた道と同じように、イランにとって、衛星開発は大陸間弾道ミサイル(ICBM)を開発する口実である公算が大きい。
イラン衛星打ち上げ、欧米射程ミサイル開発が進展か
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