免震、制震にも弱点が
そもそも、耐震、免震、制震いずれの方法を用いるにしろ、現在の建築基準法で定められた耐震性をクリアしているという点では共通します。耐震よりも免震、制震のほうが耐震性が高くなるというわけではありません。
むしろ、免震については地震による揺れの周期が非常に長い「長周期地震動」において、共振現象が発生しやすいのではないかという指摘があります。
中古マンションの耐震補強で制震を採用する場合は、建物に制震用の部材や装置をどのように設置するかが問題になります。
(本原稿は、ソーシャルジャジメントシステム編、廣田晃崇著『マンション管理はこうして見直しなさい[新版]』からの抜粋です)