Aさんの会社ではテレワーク時もスーツ着用が義務付けられていたが、Aさんはこれを厳密に守ってはいなかった。正しくは、最初のうちは厳守していたが、テレワークに慣れ、またその仕事に辟易してきていたので、実益と些細な反抗を兼ねて「上半身だけスーツで、下はスウェット」の格好で勤務するようになった。

「バストアップしか映らないので問題ない」とAさんは語り、確かにその通りのはずだったのだがミスがあった。

「あるテレビ電話のとき、部下が『あ、Aさんもですか?』と言い、最初何を聞かれているかわからなかった。『周りにも何人かいるんで、僕もそろそろそのスタイルにしようかなと思っていたんですけど』と部下。

 何を言われているかやっと気づいて焦った。どうやら、さっき脚を組んだ時に下にはいているスウェットが映り込んだらしい。完全に油断した。

 とはいえ、椅子の上で胡坐をかくなど、かなりリラックスした姿勢になることが多かったため、遅かれ早かれ露見することにはなっていただろう。発見が上司でなく、部下で本当によかった」(Aさん)

 会社の方針を遵守していないのが発覚したことについてはAさんの失態に違いないが、見られたものが単なるスウェットで、Aさんが「自宅では全裸で過ごすのがモットー」といった“裸族”の類でなかったことは幸いであった。仮にAさんが“裸族”であったなら、部下とAさん自身の身には悲劇、いや、惨劇が降りかかっていたはずである。

「牛乳おいしい!」
油断が招く地獄

 上記のケースで品のない締めくくり方をしておいて恐縮だが、もうひとつ品性芳しくないエピソードを。

 Bさん(40歳男性)はその日、自宅で壮絶な腹痛との闘いを繰り広げていた。原因は明らかで、牛乳の飲みすぎであった。

「その日は蒸し暑くて、でもクーラーをつけると節電派の妻に怒られそうだから、汗が流れるのを感じながら仕事をしていた。

 小休憩で何かを飲もうと冷蔵庫に行くといつも口にしているお茶の類がなく、牛乳だけあった。腹を下しやすい体質なので普段は牛乳を口にしないのだが、他に飲むものがないのなら仕方ないと思い(※筆者注:Bさんは『水道水は飲みたくない主義』である)牛乳を口にしてみると、予想外にものすごくおいしい。

『牛乳ってこんなにおいしかったんだ!』と興奮してゴクゴク飲んでいるうちに、ほとんど満タンだった1パックが空になってしまった」(Bさん)