そして、新車ディーラーにとって悪いニュースは、米国人の6割近くが「オンラインでのクルマの購入を希望」している、という事実だ。オンライン購入はこれまでも存在したが、オンライン上でクルマのスペック、色などを指定し、最終的にはディーラーで購入、という形がほとんどだった。ところが今回のコロナ騒動で購入手続きまですべてオンラインで行い、ユーザーは最終的にクルマを取りに行く、あるいは配達してもらう、という方式が導入された。顧客はこのスタイルを好む傾向があるという。

ディーラーの役割が減り、
今後は大幅な店舗縮小か

 まるでテスラのように、購入はメーカーからダイレクトに、ディーラーはあくまで車両を配給する場所に、という図式になりつつある。ディーラーの仕事はショールームでクルマを見せるだけではなく、ローンなどの申請、審査を行うなど金融的な役割も持つ。それがオンラインで済ませられるようになると、ディーラーの役割が減り、今後は大幅な店舗縮小も考えられる。

 デジタル化はいまやあらゆる産業に及んでいる。コロナ騒ぎの中でオンラインショッピングがますます盛んになり、それが自動車産業にも及んだかたちだ。

 米国では5月から夏にかけてが新車販売のかき入れ時なのだが、今年はまったく先が読めない。業界再編の扉が開かれるかもしれないが、各メーカーにとってリーマン・ショック以上の大苦境であることは間違いない。

(報告/土方細秩子、まとめ/CAR and DRIVER編集部)

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