企業の向こう1年の予想利益に基づく株式の評価方法には、難しい問題が絡む。だからといって、投資家はこうした予想に注意を払うなということではない。新型コロナウイルス危機は利益予想を圧迫している。リフィニティブのアナリスト調査によると、S&P500企業の利益は向こう4四半期にわたり前年同期比およそ20%減になると予想されている。同期間に関する年初の予想では、10%超の利益成長が見込まれていた。利益予想の落ち込みは、株価が今年に入り下げた分をほぼ回復したのと相まって、株価収益率(PER)を大幅に押し上げている。S&P500種指数の予想PERは21.6倍と、IT(情報技術)バブル以来の高水準に達している。
米株の割高感は錯覚? PERをどう見るか
企業利益の急減と回復の遅さに注意
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