米下院民主党は8日、問題を起こした警官の起訴を容易にすることなどを柱とする警察改革法案を公表した。ミネソタ州ミネアポリスで起きた黒人男性死亡事件に対する抗議行動を受けた動きで、人種的偏見をなくす研修の導入なども視野に入れている。法案は黒人議員連盟がとりまとめ、下院のナンシー・ペロシ議長(民主)が支持している。警官に拘束されたジョージ・フロイドさんが5月25日に死亡した事件をきっかけに警察の改革を求める抗議行動が起き、共和・民主両党では議会の対応を検討してきた。ペロシ氏は8日、「革新的で構造的な変革にならないようなものは受け入れられない」と述べた。法案は問題行為で訴えられた警官の起訴をしやすくすることを目指している。現在の起訴要件では、暴力的な過剰対応だけではなく、被害者の憲法上の権利を侵害していることを警官が意図していなければならない。法案では、警官が意図の有無にかかわらずこうした権利を無謀に侵害したことを要件とする。
米民主、警察改革法案を発表 警官の起訴容易に
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