新型コロナウイルスの影響で苦境にある米国の失業率は、大恐慌以来の高さに急上昇している。しかし、このパンデミック(感染症の世界的大流行)の中でも、中国の公式の失業率はほとんど影響を受けておらず、1月の5.3%から直近の6%にほんの少し上昇しただけだ。実態はもっと悪いように見える。中国ではウイルスの感染抑制を受けて多くの人々が職場に復帰しているが、具体的な事例報告やエコノミストの推計は、中国の労働市場の状況が政府の公式データが示すよりも悪いことを示唆している。中国の雇用統計は奇妙な集計方法を採用しているため、公式の失業率には仕事を失った何百万人もの人々が反映されておらず、その多くはまだ職場復帰していない。新たな仕事を見つけた人々もいるが、彼らは賃金カットや労働時間削減の受け入れを強いられている。
中国の失業率、コロナ禍でもほぼ上昇なしの謎
公式統計で中国の失業率はわずかに増えただけだが、仕事を失った数百万人が反映されていない
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