大きな笑顔で、一言だけでも褒める
実はこれは珍しいことではなく、私たちが大切にしている「一期一会」の考え方と同じです。一つひとつの出会いを丁寧にすることを、日本のように礼儀や言葉遣いという「形式」で表現するのではなく、あなたという人間とお近づきになれて嬉しいということを「フレンドリーさ」や「近い距離感」で表現するのです。
具体的には、会議や本題に入る前に、挨拶とアイスブレークの時間をたっぷり取り、名前で呼び合える関係を最初に作ることがカギとなります。
もちろん、時と場合、あるいは土地柄により、アイスブレークを飛ばすケースもあります。飛び込み営業で少ししか時間をもらえない場合などは、相手も会って早々に、「So, what brings you here today?」(→それで今日は?)と切り出してくることも多いでしょう。
そんなときもひるまず、大きな笑顔で「This is a really nice office.」(→とても素敵なオフィスですね)などと、一言だけでも褒めることから始めたいところです。それはけっしてエチケット違反ではありません。むしろ、急かされたからといって、おどおどしたまま本題に入ってしまえば、ずっと相手のペースのまま、さっさと面談を切り上げられてしまうでしょう。
どのような状況でも、コツは満面の笑みです。「何しろあなたと会ったことが嬉しい」という気持ちを全身で表現し、堂々とポジティブに接すれば、相手も悪い気はしないものです。ほんの一言でも打ち解けてから始めた方が、チャンスを見出しやすくなるでしょう。