また、クルマの現在地、走行ルート、運行状況やリアルタイムの撮影映像をサーバーに送信し、専用ウェブブラウザでいつでも閲覧可能な通信ドラレコも存在している。

 オートバックスによると、ドラレコは2012年ごろから認知されるようになり、2017年装着着率20%前後で需要が一巡した。それが昨年のあおり運転殴打事件報道で需要が増加し、昨年9月は消費増税前のかけ込みも重なって売り上げは前年比3倍となり、その後も110~120%で推移している。

 コロナ禍で今年の3~5月は一時的には減少していたものの、改正道交法の施行により、ドラレコは「あったら便利」から「ないとまずいよね」にムードが変わりつつある。

国内の新車販売は苦境だが
安全対応の市場は活発化している

 ドラレコのメーカーは、コムテック、ケンウッド、セルスター工業、ユピテルの4社が大手として知られる。

 各社ともに新製品投入や生産出荷体制を整えて、需要増に対応している。現状では前後カメラが60%、前方カメラが35%、360度カメラが5%と「前後カメラのドラレコ」が主流となっているが、ユピテルが360度カメラの新製品を低価格で発表するなど、積極的な動きもある。

 いずれにしてもコロナ危機で、国内新車市場は、5月が前年比半減と厳しい展開にある。この第1四半期(4~6月)はどん底となりそうだ。コロナ禍による市場回復の見通しは見極めにくく、自動車販売業界は苦境に立たされている。

 だが一方で、コロナ禍によって「マイカー回帰」の動きもあり、メンテナンス需要は堅調である。

 さらにこのドラレコ需要の高まりなど、安全対応のクルマ関連市場の動きは活発であり、注視しておきたい。

(佃モビリティ総研代表・NEXT MOBILITY主筆 佃 義夫)