逃亡中のマレーシア人資産家ジョー・ロー氏は昨年9月、国際手配の網をすり抜け、クウェートを訪れた。米国とマレーシアの当局は、マレーシア政府系ファンド「ワン・マレーシア・デベロップメント(1MDB)」を巡る巨額汚職事件で中心的役割を担ったとして同氏を追及していた。  ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した文書、およびロー氏のクウェートでの交友関係を知る複数の人物によると、国際刑事警察機構(インターポール)による国際手配にもかかわらず、ロー氏はクウェートに入国した。  クウェートに築いた人脈は、ロー氏が米国とマレーシアの捜査当局をかわす手段を提供してきた。