電気自動車(EV)トラックの新興企業ニコラについて、投資家は「次のテスラ」を見つけたと考えているようだ。期待通りになるかは挑戦かもしれない。1週間前にナスダックに上場したニコラの時価総額は235億ドル(約2兆5100億円)。フォード・モーターと大差はない。今年売上高が見込めない企業にしては悪くない金額だ。ニコラは逆さ合併で6月4日に上場を果たした。逆さ合併に合意したのは3月で、企業価値はわずか40億ドルだった。ニコラ株の圧倒的なパフォーマンスは、その興味深い事業プランが米自動車部門の強固な一部分になるとの思惑が背景にある。株価上昇はニコラが実際に「第2のテスラ」である場合にのみ理にかなう。時価総額ははるか2024年に同社が目指す売上高の約7倍だ。ニコラがいずれこのバリュエーションに成長することは不可能ではないが、現在の野心的な計画をうまく実行するよりずっと多くのことが必要だろう。