ニューヨーカーのカップル、ジリアン・ホルドシュタインさんとジャレッド・ロスさんは3月、仕事でカリフォルニア州にいた。新型コロナウイルスの感染が拡大していた時だ。そのため、無期限で同州にとどまると決めた。ワインで知られるソノマに移動し、友人宅で4週間の隔離生活を送ることを選んだ。ホルドシュタインさんの雇用主であるEコマース企業ミクマクは西海岸初の販売事務所を在宅で開くことを認めた。ロスさんはソノマで飲食店の開店準備の手助けに注力している。2人は友人に長いこと預けられていたロスの愛猫ジェロームのほか、荷物を取りに短期間ニューヨークに戻った。米国人が仕事の最高の機会を得るには、伝統的に雇用の盛んな市場と物理的に結びついていなければならない、との見方にコロナは疑問を投げかけている。そうした市場には高いコストと狭いスペースがつきものだ。コロナのパンデミック(世界的大流行)入りから3カ月、多くの労働者は少なくとも当面はどこででも働ける仕事に就いており、全米各地で移住の動きが出ている。
米国で移住が増加、遠隔勤務が後押し
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