抗議行動
Photo:Drew Angerer/gettyimages

――筆者のジェラルド・F・サイブはWSJのチーフコメンテーター

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 ジョン・ボルトン前米大統領補佐官(国家安全保障担当)の新著は、他にどんな利点や欠点があるとしても、1つの不快な現実を思い出させる役割を果たした。その現実とは、2020年のほとんどの期間、米国が新型コロナウイルスと人種問題の混乱に気を取られているうちに、世界の悪者たちが立場を強固にする可能性が高いということだ。

 米国の悪の勢力リストのトップ4人は、イラン・北朝鮮・ベネズエラ・シリアの支配者だが、新たな一連の制裁措置を受けているにもかかわらず、消え去る気配を示していない。イランの核開発のペースは、減速するどころか加速している。北朝鮮は、ミサイル発射実験を繰り返すとともに、韓国との関係改善プロセスを文字通り爆破した。

 シリアのバッシャール・アサド大統領は、同国イドリブ県の一部に最後まで残された反政府武装組織の一掃作戦を阻まれた上、今月には米国による新たな制裁で打撃を受けている。しかし、ロシアからの支援と、米国の軍事的関与への関心の後退だけでも、彼の地位を安定化するのに十分なようだ。