株主総会株主総会シーズンに毎年話題に上るアクティビスト。今年は少し様子が違うようだ Photo:Andersen Ross/gettyimages

3月期決算企業の株主総会シーズンが到来した。総会では近年、株主還元などを強く迫るアクティビスト(物言う株主)の存在が際立つが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴い、彼らの要求に変化が生じている。日本株を得意とする海外アクティビストらの実情に迫った。(ダイヤモンド編集部 重石岳史)

香港の物言う株主オアシスは
提案数8割減、内容も“控えめ”に

「これまでのような強硬な株主提案を今年は控えている。企業はまず、今のコロナ危機を乗り切ることに注力してほしい」

 そう語るのは、香港の投資会社オアシス・マネジメントの最高投資責任者、セス・フィッシャー氏だ。

 オアシスといえば、株式を保有する会社に重要提案等を行う海外アクティビスト(物言う株主)の筆頭格として知られる。株主総会シーズンとなれば、時に過激な要求を企業に突き付けて注目を集めるが、今年は例年と少し様相が異なる。