米国の消費者志向の強い企業はこの数十年間、あらゆる人々のニーズに応えることを目指してきた。だが新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)がそれを不可能にした。そして今や、以前の方針には戻らない企業が出てきている。ポテトチップスや自動車、料理などさまざまな商品を販売する事業者は、消費者に提供する選択肢の幅を狭めている。新型コロナ流行でサプライチェーンに混乱を来し、慣れ親しんだブランドで消費者にアピールするしかなかった。だが一部の企業幹部はパンデミックの収束後も、選択肢が少ない状態を維持する考えを示している。選択肢を広げるため、工場や店舗に過度の負担をかけることもあったが、米国の消費者がそれほど幅広い選択肢を必要としているのかと考え直したという。