米アマゾン・ドット・コムのクラウド部門アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は、主要顧客として軍や民間宇宙開発団体を取り込む姿勢を強めている。政府の予算増額や民間企業の投資拡大による恩恵を受ける狙い。米国ではここ数年、軍や民間機関による宇宙開発プロジェクトへの支出が急増している。航空宇宙局(NASA)や国防総省、さらに防衛大手ロッキード・マーチンなどの大手請負企業は、大幅な予算増額の恩恵にあずかっている。ロッキード・マーチンは既にアマゾンの顧客だ。米議会は新型推進装置(ブースター)や次世代超音速ミサイルに数十億ドルの予算を注ぎ込んでいる。ホワイトハウスや情報機関が中国とロシアの宇宙進出を警告していることなどが背景にある。