中国当局は6日、習近平国家主席の指導体制を公然と批判してきた清華大学の許章潤教授(57)を拘束した。許氏の友人が明らかにした。現場を目撃した家政婦と隣人の話として友人らが伝えたところによると、許氏は同日朝、北京市郊外の自宅から警察によって連行された。許氏は今年発表した一連の論文で、新型コロナウイルス流行の初期対応を誤ったとして共産党を痛烈に批判し、説明責任を求めたほか、表現の自由を認めるよう政治改革を訴えていた。友人らはこれらの批判が拘束の要因になった可能性があると指摘。米ニューヨークの出版社が最近、許氏の論文集を出版したことも一因かもしれないという。友人の1人は、許氏の妻に四川省の警察からとみられる電話があり、教授は買春に関与した容疑で拘束されたと告げられたと明らかにした。中国の警察はこれまでも、政府に批判的な人物の拘束理由として、買春関連の罪を挙げたことがある。