2001年9月11日の米同時多発テロ後の何年間か、米国とロシアはアフガニスタンのタリバン政権を打倒し、地方に散ったその残党を追い詰めるという目標を共有していた。  しかし、この共通目標は近年失われた。その背景には、両国間の相互不信に加え、タリバン勢力が生き残っている状況で米国がアフガンからの撤退を計画していることがある。米兵を襲撃するタリバンにロシアが報奨金を払っていたという情報当局の分析を受けて、米政界で怒りの声がわき上がる中、米ロの共通目標に墓碑銘が刻まれたと言ってもいいかもしれない。  ロシア政府当局者は、あらゆる報奨金プログラムの存在を強く否定している。