北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新たな貿易協定である米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)が先週発効した。米国の実業界、政界のリーダーたちはその恩恵を得ようと奔走していることだろう。同協定は新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)で打撃を受けた経済の回復を促進するだろう。もっと重要なのは、中国共産党の攻撃的姿勢に対抗する上でも役立つということだ。USMCA参加国間の貿易障壁の削減は、中国から北米へと製造業分野の雇用を呼び戻し、米国、メキシコ、カナダのサプライチェーンを強化する。パンデミックによって医療用機器や医薬品分野での北米の対中依存度の大きさが白日の下にさらされる以前でさえ、国際的企業は既に中国政府の威圧的姿勢や検閲による打撃を受けていた。