米国企業の第2四半期(4-6月期)の業績は、恐らく予想ほど悪くはなかったようだ。だが新型コロナウイルスの脅威が再び高まっている中では、これが危機を脱した兆候だとみなすことは、到底できない。各社の四半期決算発表を間近に控えたリフィニティブのアナリスト調査では、S&P500種株価指数構成企業の第2四半期業績は前年同期比43.9%の減益になると予想されている。これは、コロナ危機が経済に打撃を与えていることが既に明らかになっていた同四半期の期首の予想(11.7%の減益)よりはるかに悲観的な内容だ。アナリストは平時であっても収益予想を低く設定する傾向がある。第2四半期に関しては、この傾向が過剰に示されたのかもしれない。これは業績見通しの下方修正の多くが、経済が回復し始めていることが判明する前の、同四半期の早い時期に行われたことが原因だ。この回復傾向は、見通しの上方修正にはまだあまりつながっていない。