世界の国々は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)対策として導入したロックダウン(都市封鎖)の解除を進めている。今のところ、どうにか解除が成功している例から危機が悪化した国まで、その成否はまちまちのようだ。東アジアと欧州では大半の地域が感染の第1波を封じ込め、感染者数を対処可能な水準に抑えるべく奮闘している。だが米国や中南米、インドなどでは感染の勢いが衰えず、日常生活を再び制限する経済的な痛みか、感染拡大による人的犠牲を受け入れるかの二者択一を迫られている。厳しいロックダウンは感染拡大を抑え込み、迅速にロックダウンに踏み切った国は対応が遅れた国に比べ、少ない人的犠牲で済んでいる。ロックダウン解除のタイミングも重要で、第1波を克服しないうちに解除した国では感染が加速している。
新型コロナ封じの綱渡り、人命と経済のはざまで
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