過去のリセッション(景気後退)時には米国の高等教育制度が失業した労働者を吸収することで、ある種のバッファー(緩衝装置)として機能した。しかし一部のエコノミストによると、新型コロナウイルスの流行が引き起こした今回のリセッションでは、その特性ゆえに大学はこれまでのような役割を果たしにくいという。例えば、どのくらいの大学が授業を再開するか、どの程度の規模で再開するか、どれくらいの人数が大学で学ぶ道を選ぶのか、はっきりしない。解雇された多くの労働者はオンライン講座を受講するための高速インターネットが利用できないかもしれない。高い失業率がどれくらい続くのかや、学生はコロナ後の労働市場で必要な技術を習得できるのかも定かではない。
「失業の調整弁」、コロナが試す高等教育の役割
ソーシャルディスタンシングで入学者数が低下、オンラインで秋学期を再開する大学も多い
有料会員限定
あなたにおすすめ