念のため、いくつかの例を出しておきます。

【例1】
 ・○ ベスト:「先週の会議と3週間前に2度、必要資料の提出が10~15分ほど遅れた。その上、先週の会議では、それを回避するため1日前にリマインダーメールを打たなければならなかった」
 ・△ まあまあ:「会議資料の提出がいつも遅れる」
 ・× 間違い(主観):「あなたは怠け者です」

【例2】
 ・○ ベスト:「今月は2カ月前と比較してクロージング(契約を結ぶ)比率がX%落ち込んでいる」
 ・△ まあまあ:「最近、契約のクロージング率が下がっている」
 ・× 間違い(主観):「熱意が足りない。ノーと言われるのが怖いのではないか」

相手が素直に耳を貸す
メッセージとは?

 フィードバックというのは「相手の成長」のために与えるものです。ある意味、私は「ギフト」だと思っています。

 でも、そんなふうに言って、「その通りですね!」と賛同してくれる人は既にフィードバックの達人か自己成長意欲が非常に高い人、もしくは強い芯の持ち主に限ります。

 あとの人は「フィードバックなんて、私には必要ありません」が普通です。このため、フィードバックを行う際は、いかに「客観性があり、相手に役立つメッセージ」を与えられるかで、結果が大きく変わってきます。

 伝えるコンテンツ、デリバリーの仕方、量と頻度、タイミングなど、相手や状況に合わせて見極めるべきことは様々あります。しかし、基本の型といくつかのポイントさえ押さえれば、誰でもすぐに上達するのがフィードバックスキルです。

『リーダーのためのフィードバックスキル』『リーダーのためのフィードバックスキル』(すばる舎・刊)、服部周作・著、320ページ

 とはいえ、日本の人は誰かにフィードバックをするのが苦手です。

 部下には権限や仕事の一環としてフィードバックをしますが、役割として渋々行っているので、フィードバックの「質」に気を配らない人が多いように見受けられます。

 それは自身と相手にとってもったいなく、損をしています。

 この数カ月のリモートワークや在宅勤務の拡大で、これまでの働き方の見直しを進めているリーダーも多いのではないでしょうか?

 フィードバックについても再確認していただき、ご自身とチームにとってベストな手法を確立していただければ幸いです。