2018年の米中間選挙の後、不満を抱いた下院民主党議員の一角が下院民主トップのナンシー・ペロシ院内総務(当時)に対抗し得る人物を探していた。この取り組みに詳しい複数の関係者によると、議員グループは中道の進歩主義派で議会黒人幹部会(CBC)の評価が高い人物を求めていた。その筆頭候補に挙がったのがペロシ氏の地元カリフォルニア州選出のカレン・バス下院議員(66)だった。だがバス氏は議員らの働きかけを拒み、ペロシ氏を支持した。この逸話から、カリフォルニア州議会議長を経て約10年前に連邦議会に進出したバス氏は、チームプレーヤーであると同時に、リーダーの素質を備えた人物だとの評価が党内で幅広く定着した。関係者らによれば、今秋の大統領選で民主党の指名候補に内定しているジョー・バイデン前副大統領の陣営では、選挙戦を共に戦う副大統領候補として、バス氏が有力候補に浮上している。