コロナ対策で高評価を得る韓国
対策は「検査・治療・追跡」

 欧州や日本の地方自治体同様に、現場に即した迅速で的確な新型コロナ対策を高く評価されている国・地域がある。

 韓国の新型コロナ対策は「検査・治療・追跡」である。まず、「ドライブスルー方式」と呼ばれるPCR検査の大規模実施だ。病院内に設置した患者と医師の相互感染を防ぐ検査用ブースを用いている。

 PCR検査の大量実施は医療崩壊の恐れがあると広く認識されている(第234回・P.5)。しかし、韓国では症状に応じた患者の振り分けを行い、重篤、重症、中程度の患者は感染症指定病院や政府が指定する「専用の入院治療施設」で対応する。そして軽症者は原則、政府の研修施設などに設置され、医療スタッフが経過を観察する「生活治療センター」に隔離する方法で、医療崩壊を防ぐ態勢を確立した。

 さらに、ITを駆使した感染経路の追跡を行う。海外から韓国に入国する際、入国管理事務所で「自己診断アプリ」をインストールする。そして、パスポート番号や滞在していた国などを登録し、入国から14日間、1日1回、体温のほか、咳やのどの痛み、呼吸困難の有無を入力。データは疾病対策予防センターなどに送られる。

 また、クレジットカードの利用履歴や防犯カメラの記録、スマートフォンのGPS機能などを使って、感染者の行動履歴をさかのぼって追跡し、匿名でホームページ上に公開している。

 この「韓国方式」は、前出のワシントン・ポストでも「1つの手本になった」と評価され、欧州などでも参考にされ ている。

台湾のコロナ対策は
「スピード」が最大の武器

 一方、台湾は常に先手を打つ圧倒的な「スピード」のある新型コロナ対策が特徴だ。昨年12月31日、武漢市における新型コロナ感染拡大にいち早く気付き、世界保健機関(WHO)に情報を伝えて警戒を呼び掛け、武漢からの入境者への検疫を開始した。

 1月5日には新型コロナの専門家会議を開催。20日にはこの問題で指揮センターを設置し、21日に初の感染者が台湾で確認されると、22日に蔡英文総統が全力での防疫を国家安全会議で指示するなど、素早い対応で新型コロナを封じ込めた。