米アップルの時価総額が19日、米上場企業で初めて2兆ドル(約211兆円)を突破した。目もくらむような金額は、世界経済の先導役としてのアップルの役割を際立たせている。アップル株は取引時間中に前日比1.2%高の467.84ドルをつけ、2兆ドル到達に必要な467.77ドルを上回った。株価は3月23日の安値から2倍以上に上昇。多くの米国人が在宅勤務となる中、同社製品への安定した需要や、主力の「iPhone(アイフォーン)」事業の業績が大方の予想を上回ったことが支援材料となった。アップルやアマゾン・ドット・コムといった巨大IT(情報技術)企業の成長の背景には、消費者のテクノロジー依存度が高まっていることがある。このため新型コロナウイルスの流行で需要が減退し、倒産の波が押し寄せているエネルギーや旅行といった他の業界とハイテク業界は一線を画すようになった。テクノロジー業界は向こう数年間の拡大が見込まれる数少ない産業の1つとなり、大小の投資家からの資金が集まっている。