ジョー・バイデン前副大統領は、ドナルド・トランプ大統領を倒し、新型コロナウイルス流行からの復興を遂げるというメッセージを掲げて、民主党の雑多な派閥を結束させた。11月3日の大統領選で誰が勝利を収めても、その後に結束が続くことはないかもしれない。バイデン氏は自分よりリベラル寄りの候補者たちに対抗し、民主党の大統領候補の座を射止めた。リベラル派(進歩派)は国民皆保険制度や大学の授業料無償化、化石燃料の廃止へ向けた経済改革を訴えていた。世論調査によると、予備選でバイデン氏を後押ししたのは、トランプ氏打倒を一番の関心事に挙げる有権者だ。ただ、進歩派は3月に新型コロナ感染が広がり始めて以降に盛り返し、イリノイ、ニューヨーク、ミズーリ各州議会予備選では民主党主流派が敗北した。バイデン氏が大統領に当選すれば、進歩派の議員らはリベラルな政策の実現へ向け、同氏への圧力を高めるつもりだ。
バイデン氏で結束する民主党、不協和音は時間の問題
大統領選で誰が勝利を収めても、党の理念を巡る内部の闘争は続く
有料会員限定
あなたにおすすめ