米ロビンフッド・マーケッツほど人々の注目を集めている株式取引アプリは、他にほとんどない。シリコンバレーを拠点とする同社は、株取引の複雑なプロセスをスクリーン上で指を滑らせるだけの簡単なものに変えた。しかし一部の行動研究学者は、その単純さは投資をゲームに変え、経験不足の投資家をより大きなリスクへと誘い込むと主張する。ロビンフッドやeToro(イートロ)USA、Webull Financial(ウィーブル・フィナンシャル)といった新顔の取引アプリは、利用者の行動を望む方向へ誘導するような設計要素をハイテク企業から受け継いでいる。商品を購入し、サービスを利用し、広告を見るように仕向けるのだ。伝統的な証券会社のアプリには面白みがない。ロビンフッドのアプリ上では、スクリーンにデジタルの紙吹雪が降り注ぎ、ユーザーはネットフリックス風の推奨リストで株購入を勧められる。株購入のためのボタンは取引キャンセル用のボタンより大きくて明るい。