ロシアの医師らは、昏睡(こんすい)状態に陥っている野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏(44)を治療のためドイツの医療チームに引き渡すことを拒んでいる。ナワリヌイ氏はウラジーミル・プーチン大統領に対する反対派の急先鋒(せんぽう)で、毒を盛られたとの疑いが高まっている。ナワリヌイ氏は20日、シベリアからモスクワへ向かう機内で突然具合が悪くなり、飛行機はシベリアの都市オムスクに緊急着陸した。同氏が空港で飲んだ茶に毒物が入れられていたと支持者らはみている。また支持者らによると、ロシア側は同氏をドイツに移送するための手続きを準備していたものの、ドイツの医療チームが同日遅くに到着すると、21日になって方針を変えた。容体が不安定なため動かすことができないと述べたという。