米フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が昨秋、首都ワシントンで表現の自由に関する講演を行った際、もう1つの目的があった。それは、中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)が運営する人気動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の脅威について警鐘を鳴らすことだった。ザッカーバーグ氏はジョージタウン大学の学生らに対し、TikTokはフェイスブックの表現の自由に対するコミットメントを共有しておらず、米国の価値観と技術的優位性に対するリスクとなっていると語った。事情に詳しい複数の関係者によると、ザッカーバーグ氏は10月とその数週間前にワシントンを訪れ、非公開の場で複数の当局者や議員に対してTikTokの脅威について説明していた。