最近、株式市場が上位一握りの銘柄に支配されているとの懸念がある。そしてこれは将来のリターンのトラブルになりかねない。だが本当に私たちが懸念すべきなのは、市場が「少数の」銘柄に頼っていることではない。市場が「非常によく似た」少数の銘柄に頼っていることだ。現在の5大企業――時価総額が先週2兆ドル(約210兆円)を超えたアップル、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト、アルファベット、フェイスブック――がS&P500種株価指数の時価総額の25%を占めている。これは1970年以来で最大の数字だが、上位集中がもっと激しかった1960年代には、株は非常に素晴らしいパフォーマンスを見せていた。違いは、1970年の5大企業がそれぞれ全く異なる業種だったことだ。コンピューター(IBM)、電話(AT&T)、自動車製造(ゼネラル・モーターズ)、石油(エクソン)、カメラ(コダック)である。