中国人民解放軍(PLA)は8月1日、創設93周年を祝った。共産党総書記でもある習近平国家主席は式典のスピーチの中で、いつものようにPLAを世界クラスの軍隊に変貌させる必要性を訴えた。共産党の戦略を、遠い海外まで浸透させるための力を確保することが狙いだ。彼の発言は、自由で開かれた国際秩序と中国政府が主導する専制システムとが世界的に対立する新時代に、われわれが入ったことをはっきりと認識させる。PLAは、米国の軍隊とは異なり、国家に奉仕する軍隊でなく、まして憲法に奉仕する軍隊ではない。PLAは、中国共産党という政治組織に属し、この組織に奉仕するものだ。PLAの能力向上は、共産党の国内政策、中国政府が望む一方的な国際システム、しばしば米国やその同盟諸国の利益を損なう経済・外交政策目標などを追求するための軍事能力を高める。従って、自由で開かれた秩序の繁栄と安全を求めるすべての国々は、PLAからの参入、訓練、技術に関する要請の意味合いを慎重に精査しなければならない。
【寄稿】中国人民軍に防御を固めよ=米国防長官
人民解放軍は中国政府の専制主義に奉仕する組織だ
有料会員限定
あなたにおすすめ