ジョー・バイデン氏は、経済危機から米国を立ち直らせたオバマ政権時代の成果を自らの功績に掲げている。しかし、この誇張された解釈ほどの成果がなかったことは、先週、本紙が読者に説明した。それとは対照的に、ドナルド・トランプ米大統領が就任後3年間に達成した経済面の成果は、彼を批判する人々が認めるよりも大きい。そしてこの議論は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)後の経済回復ペースにとって極めて重要だ。バイデン氏と経済政策面の左派勢力は、トランプ氏について、長期にわたる景気拡大を引き継いだだけで、何かを大きく変化させたわけではないと主張する。しかし、トランプ氏が2016年の大統領選挙で、リベラル派が避けられないとしていた「長期停滞」を否定したことを一因として勝利を収めたことを思い起こしてほしい。オバマ、バイデンのコンビによる景気回復は、過去何十年かで最も緩慢なものであったし、2015年後半までに勢いを失い、2016年にはリセッション(景気後退)になりかけていた。