米連邦準備制度理事会(FRB)は27日、新たな戦略を講じる方針を全会一致で承認した。インフレを阻止するため政策金利を事前に引き上げるという、過去30年余り続けてきた手法を事実上取りやめる。ジェローム・パウエルFRB議長がジャクソンホール会合での講演原稿で新政策を明らかにした。FRBの政策決定の枠組みが2012年に初めて承認されて以来、最も野心的な改革だ。これにより、FRBが利上げを検討するまでの期間がかなり長期化する可能性がある。パウエル氏は、失業率が歴史的な低水準に改善しても物価が思うように上昇しなかった近年の教訓を踏まえて政策を見直したと説明。「インフレを引き起こさなくても堅調な雇用情勢は維持できるというわれわれの見方を反映したものだ」と述べた。