米労働省が4日発表した8月の雇用統計によると、非農業部門就業者数(季節調整済み)は前月比137万1000人増加した。失業率は8.4%に低下した。米経済は新型コロナウイルス流行による打撃から緩やかな回復を続けている。市場予想は就業者数が132万1000人増、失業率が9.8%で、どちらも予想より明るい内容だった。失業率は15%近くに達した4月のピークから下降しつつある。経済活動の再開で仕事に復帰する労働者が増えていることが背景にある。ただ、歴史的に見れば依然として高水準で、コロナ流行前の2月は50年ぶり低水準の3.5%だった。今夏は各州が経済活動を再開したことを受けて雇用が増加したものの、増加ペースは鈍化している。8月の就業者数は2月時点を約1150万人下回っている。