人工知能(AI)の爆発的な成長にけん引され、世界の主要半導体企業は2025年に合計4000億ドル(約62兆6000億円)余りの売上高を記録した。これは半導体業界で過去最大の規模だ。そして、2026年はさらに拡大が見込まれる。だが、最高経営責任者(CEO)やアナリストが「飽くなき需要」と表現する計算能力への需要に支えられたこの猛烈な成長ペースは、重要な部品の不足から、AI企業が半導体を買い続けるのに十分な信頼性のある利益をいつどのように生み出せるかという疑問まで、数多くの課題を生み出している。売上高を前年比で2倍余りに伸ばしたエヌビディアなどハードウエア設計企業は、この新たなデジタルゴールドラッシュを支えるつるはしやシャベルの主要供給元だ。だがエヌビディアはアルファベット傘下のグーグルやアマゾン・ドット・コムなどからの競争激化に直面しており、戦場は足元で変化している。