英国の保守党政治家は長年、欧州連合(EU)が自由市場を嫌っていると非難してきた。ここに来て、来年以降の英国とEUの関係を左右する貿易交渉が暗礁に乗り上げている。民間企業への政府補助金を制限するEU規定を巡り、ボリス・ジョンソン首相率いる英政権がEUの規定に縛られない自由を求めていることが大きな理由だ。協議は8日に再開したが、速やかに進展する兆しはほとんど見られない。交渉が停滞する中、年内の貿易合意に至らず、年間8000億ドル(約84兆7600億円)に上る貿易を巡って関税など多数の障壁が生まれる可能性に双方の当局者は懸念を募らせている。ジョンソン首相は7日、「それまでに合意できなければ、われわれの間に自由貿易協定ができるとは思わない」とし、「双方がそれを受け入れ、前進すべきだ」と語った。
EU離脱巡る貿易交渉が難航、英政府は企業支援に固執
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