欧州中央銀行(ECB)は10日、大規模な金融刺激策の維持を決めた。政策当局者は欧州各地での新型コロナウイルスの再流行やユーロ高が域内経済に及ぼし得る影響を注視している。ECBは声明で、主要政策金利をマイナス0.5%に据え置くと表明した。3月に発表した緊急資産購入プログラムの下、1兆3500億ユーロ(約170兆円)分を上限とするユーロ圏債券の購入を継続するとした。クリスティーヌ・ラガルドECB総裁は、このところのユーロ高が物価上昇の重荷だとし、為替動向を注意深く観察していると説明。また、急激に縮小したユーロ圏経済が力強い回復を遂げているとの見方を示した。ラガルド氏は理事会後の記者会見で「今後も景気回復が持続するかはパンデミック(世界的大流行)の動向と封じ込め策の成否に大きくかかっている」と語った。
ECB、金利据え置き 新型コロナの影響注視へ
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