「あくまで理想論ですが、ミスマッチの発生を避けるため、画一的な試験を受けさせるのではなく、公務員も非正規雇用枠を使った有給インターンを導入するなど、職場の実情を知ってから受験してもらうような採用枠を一部でよいから実施できないものかと思います。公務員は“省庁内営業”で人脈を増やしていくことや議員との関係性構築など、若いときからの積み重ねが生きることが多い。そのため、長く働いてもらえるように、可能な範囲で、採用にじっくり時間をかけるほうが良いと思います」

 ここ20年の行財政改革により、公務員の人数は削減され続けてきたが、仕事は減っておらず、むしろ増えている。SNSなどの発達によって政治を動かす力が強まった、国民や市民の意見に対応しなければならなくなったからである。

「公務員が『ヒマで安定』という時代はずっと昔に終わりました。若手の転職希望者が増えているのは複雑な心境ですが、人が抜けた分、就職氷河期採用などこれまで正規職員になる機会に恵まれなかった人にチャンスが増えていくともいえます。まさに『ピンチはチャンス』の精神で臨むべきで、優秀な人材を呼び込める組織やルール作り、人手不足に陥っている部署への人員の配置転換などのきっかけになることを願います」

 何かと目の敵にされがちな公務員。しかし、彼らにも公務員ならではの苦労があるようだ。