世界的な金融大手、米シティグループが、ほぼ10年ぶりに新たな最高経営責任者(CEO)を迎える。だがやはり、これまでと同じような課題に向き合うことになるだろう。シティグループは、マイケル・コルバット現CEOの後任に、ジェーン・フレーザー氏が来年就任することを明らかにした。これは驚くべきニュースではない。フレーザー氏はシティグループの多くの部門で経験を積み、現在は同グループのプレジデントでグローバルコンシューマーバンキング部門のトップを務めている。フレーザー氏は米銀大手初の女性CEOとなる。コルバットCEOは、就任時に直面していた最重要課題、つまりストレステスト(健全性審査)に毎回合格しつつ良好な自己資本利益率(ROE)を達成する、という試練において及第点を出してきた。シティ株は2019年のスター銘柄となり、50%を超える値上がり率で同業種をリードした。