中国が為替操作で非難されていることはよく知られている。だがもう一つの中華圏通貨――台湾ドル――を巡るリスクも高まっている。米ドル安が進行する中、厳密に管理されている台湾ドルは2年半ぶりの高値水準にある。もう1.5%上昇すれば過去最高値を更新する。台湾の政府と中央銀行はこれまで大幅な通貨高を回避しようと努め、輸出競争力を維持するため為替市場に介入してきた。台湾中銀は13日、一度の取引で多額のドル売りを控えるよう銀行に要請したとする文書をウェブサイトに掲載した。米財務省は1月、台湾が再び為替操作の監視リスト入りする目前だと警告していた。監視リストは追加的な監視段階にあたり、為替操作国指定につながる可能性がある。