――そうはいっても経理や管理の人は「発信って意味あるの?」と疑念がわくかもしれません。

 発信内容については経理に関係することでも、何でもいいんです。仮想通貨の取り引きに関する経理的な扱いでもいいし、ワインが趣味なら、何年も寝かせたワインってどのタイミングで時価評価ってすべきなんだろう?って突き詰めるとか。そういうことをやって、もしSNSで注目度が高まれば、その先に会社のブランディングへの貢献があるわけですよ。もしくは、経理とかの業務ってSaaS(=サーズ、ソフトウェアの提供形態の一つ)でシステム化されていくじゃないですか。

――人工知能が発達したら仕事がなくなる!みたいな……。

 その時に別の行き場所ができるんですよ、ブランディングをしていると。その人自身に市場価値が出るから。だから、のべつまくなしに発信しろ!とは言いませんけど、得ですよね。

「どんな炎上をしてもいい」
とは思っていない

――「個人の時代」においては、特に発信意識が大事だと。

 今も昔も、実はずっと「個人の時代」なんです。組織や会社の時代との対比で「個」と言われますけど、会社ってただの概念じゃないですか。会社とはハグもできなければ握手もできない。だから「会社の時代」って思う人がいたとしたら、それは間違いなんです。会社だってバラしていけば個人に行きつく。会社は個人で回しているんであって。

――その上で市場や雇用が流動化している現在においては、「個」のウエイトが重くなってきている。

 ですね。もちろん、業界によっては会社の規格に合わせることにメリットがあるところと、そうでないところがあるから、個人の貢献の仕方は違ったりします。大量生産モノづくりの業界とサービス業では、ウエイトが違うわけです。

――「個人の時代」というマインドになかなかなれない人もいます。たとえば、個人のTwitterでも「社風に合わない」と会社から言われたりして。経営者が個人の時代にスイッチできていないことがある。

 ZOZOにいた時に、僕も「オイ!」って言われましたよ(笑)。でも、「Twitterやめろって言われるくらいなら会社辞めます」って言ってました。ZOZOは懐深い会社だから生かしてくれた。ただ、ツッコミを入れてくる経営者の気持ちもわかるんです。

 なので、「どんな炎上をしてもいい」みたいな考えはしなかったです。LINEに勤めていた時代に憲法のことをツイートしたんです。それが燃えに燃えて(笑)。でも、それは意識的に、イデオロギー的な色合いのないツイートにしてました。つまり、ファクトしかつぶやかない。いろいろ賛否は言われるけど、最後は「だって事実じゃん」ってことなら、まだOKだろうと。

――田端さんは炎上自体をどう捉えられていますか?